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8月の振り返り(Stairway 8)

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 8月はとにかく天災が多かった。私の方はと言えば、異動につぐ異動によって、自分がいったい何をやっているのか分からなくなってしまった現在ではあるのだが、仕事自体は山積しており、非効率的な部分が多く、ほとんどゼロベースで(無駄なデータの蓄積のみあるのだが)仕事を構築しなければならない。私の仕事のモットーは効率化であり、最近それをBPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)と言うんだよと上司に教わったのだが、しかし横文字でどう呼称したところで現状は変わらない。状況を無駄に高次な次元に置き換えたところで、低次の次元における雑然さは何も変わらないのだ。むしろこれはメタレベルの喪失という悲しむべき状況と言うべきであり、それ以上でもそれ以下でもない歪な構造(すら仮構できない)が横たわっている。

 歪な構造というのは、医学の領域にも広がっているらしく、東京医大女性差別の状況がまずトピックスとしてあげられよう。

www.huffingtonpost.jp

 いったい現在は何年なのだと言うべき話であるのだが、本邦における女性の地位というのは歴然と下位に設定され続けているということが判明した。しかも、この問題というのはコミュニケーションレベルでの話(念のため記載するが、かといってこれを矮小化したいという意図はない)ではなく、明らかに社会的、経済的なレベルの話である。人の人生を大いに狂わせる話であり、看過すべきではない。

 不正の関係で言えば、連日のニュースでさんざん話題になってはいるが、スルガ銀行の話も忘れてはならないだろう。スルガスキームの悪質さは、FD(フィデューシャリー・デューティー)が金融庁主導で銀行界隈に衝撃を与える中、ぬけぬけとコンプライアンス上の逸脱行為を行っているのである。地銀の雄として金融庁から賞賛されていたものの、内実というのはかくのごときものだった。

www.nikkei.com

 中央省庁が真っ白なのかというと、そういうわけでもなく、さまざまな統計上の信じられない数値の誤りや、障害者雇用に係る不正が問題になった。

www.nikkei.com

 政府に対する信頼が特に揺らいでいる本年ではあるのだが、もはや政府発表が大本営のそれと変わりない状況にまで堕してしまい、恐ろしいことに首相は戦前回帰を望んでいるため、これがスタンダードなのだ、という状況になってしまっている。

 立て続けに不正関係を述べてきたが、個人的に興味が湧いたのが決済関係のニュースだった。

japanese.engadget.com

 現在、国を挙げてQR決済を盛り上げようとしているが、Amazon PayがQR決済に参入というのは驚いた。ローソンもスマホペイを始めようとしているし、銀行系ペイも始まっている。また、Yahoo!ソフトバンクのPayPayというサービスも9月の話にはなるが、AliPayとの互換性を持たせている。

 個人的にはこの動きは歓迎であり、ほとんどの企業が導入企業に対し、決済手数料を当面の間(1~3年程度)無料にするという優遇措置を執っている。熾烈な競争の後、淘汰された結果として何が残るのかというのは見物ではあるのだが、現在のところ、QR決済アプリが乱立しすぎていて、ユーザー側としてはいちいちアプリの切り替えが面倒である。

 例えばLINE Pay(コード決済)はココカラファイン(ドラッグストア)で使用することができる。ただ、ココカラファイン側は自社のポイントサービスとしてポイントカード(プリペイドVISA付きカード)を持っており、またアプリでもポイントカードを代替することができる。

 ここで私が顧客としてココカラファインを訪れた場合、ココカラファイン独自のポイントカードとして、ココカラファインアプリを起動の上、ポイントをもらい、同時に決済のためにLINEアプリを起動して、LINE Pay(コード決済)を表示しなければならない。前者は頻繁にログインしないため、ログインの手間暇がかかるし、後者は決済サービスの常としてパスコードを入力する必要がある。

 また、回線の低速化(格安SIM系の低速への切替え中や、容量を使い切った後のペナルティ等)によっては表示にかなり時間がかかるし、iPhone系統なら特に問題はないのかもしれないが、私のように格安スマホを愛用する人間としてみればスペックが低いためアプリの切替えに時間がかかる。

 そうしてみると、かさばるという欠点はあるのだが、クレジットカードベースのLINE Payカードとココカラファインカードを2枚出す方が圧倒的に早い。

 私としてはこの辺りを改善してくれれば相当にQR決済は使いやすいと思うのだが、今のところ私は解決策を持っていない。

 

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