『人生狂騒曲』(1983年)
テリー・ジョーンズの『人生狂騒曲』を観る。モンティ・パイソン。
冒頭のテリー・ギリアムによる短編映画「クリムゾン 老人は荒野をめざす」が置かれ、後は個別のエピソードが「人生の意味」というテーマを起点に、誕生から死ぬまでの間を物語上の関連性はなく配置される、といった案配で、統一感はまったくないのだが、まったくないなりにそのように観れば面白いと感じなくもない。
とはいえ、冒頭の短編映画が予算的にも潤沢であることが窺わせるような元気いっぱいな内容となっており、そこで使われる小道具なども正直なところ、観ていて唸ってしまった。内容としては巨大な企業に奴隷として使役される老人たちが、反旗を翻しテロを企てるというような、数十年前の映画だけれどもまさしく現代に起こっている、のかもしれない、内容となっていて、とにかくこの着想はどんどん膨らませていけば、かなり面白くなったのではないか、と思わなくもない。
個々の短編エピソードはエロ・グロ・ナンセンスといえばそういう出来映えで、個人的にはカトリックとプロテスタントの下りは結構面白かったとは思うのだけれども、まああまりクオリティは高くはないだろう。