世界が終わる夜について
チャットモンチーの「世界が終わる夜に」という曲がけっこう好きなんだけれども、今まで歌詞をちゃんと読んだことはなかった。
今日その歌詞を読んだのだが、なぜかといえば、ヒラリーが勝つだろうと思っていた米大統領選がトランプ有利に進み、しかもそのままトランプが次期大統領に決まってしまったから……というわけでもない――ないのだが、それ以降この「世界が終わる夜に」のメロディーが頭を離れなくなってしまい、「ああ、そう言えば」と前々から気になっていて、けれども見ることのなかった歌詞を見た。
私はそれまで歌詞の中の、
わたしが神様だったら こんな世界は作らなかった
というところと、
わたしが悪魔だったら こんな世界は作らなかった
というサビの部分で、どうして先ほどまで「神様」だったのに、次には「悪魔」に変わっているんだろうと不思議に思っていた。
取り立ててきちんとした解釈を行っているわけでもないけれども、つらつらと歌詞を眺めながら、ふと「ああ、これは世界のあり方を表しているんだ」ということに気づいた。
一方が不満を抱えていて、他方も同様に不満を抱えている。「こんな世界」にしたのは、「神様」はおそらく「悪魔」だと思っているのだろうが、「悪魔」の側もまた「神様」だと思っているのだ。
どちらも他方が「こんな世界」を作ってしまったと思っているのだけれども、そもそもとして「もう世界は終わっていた」のだった。「からっぽ」の「わたし」は、「神様」や「悪魔」になって、「こんな世界は作らなかった」と思ったところで、「もう世界は終わってい」る。
余談
余談だけれども、はてなブログからの通知によると本日は当ブログの開設2周年に当たるらしい。
今日この日(2016年11月9日)、トランプがアメリカの次期大統領に選ばれたということについていろいろと思うところはあり、例えば分断や「計数されざる者たち」のように見えない人々、マイノリティとしての白人といったことを考えたりもするのだけれども、それはそれとして今後、多くの識者の意見を見ながらじっくり観察していけばいいだけの話ではあるのだけれども、まあ、しかし本当に驚いた。
テレビ(というかAbemaTVとニコ生)に食いつきつつ、TwitterやGoogle+の情報を更新し、各種ニュースサイトを活用していた一日だったのだけれども、印象に残っているのはニコ生で町山智浩がトランプ派の自営業男性(28歳)にインタビューしているところだった。