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『ニューヨーク1997』(1981年)

 

ニューヨーク1997 [Blu-ray]

ニューヨーク1997 [Blu-ray]

 

  ジョン・カーペンターの『ニューヨーク1997』(1981年)を観る。

 ジョン・カーペンターの作品は以前に『遊星からの物体X』(1982年)を観ていて、たいへん面白かったと記憶している。ところで、この作品は私の好きな「メタルギアソリッド」シリーズに影響を与えており、『メタルギアソリッド2』(以下、MGS2)ではソリッド・スネークはイロコィ・プリスキンという偽名を使っている。またジョン・カーペンター監督本人も、小島秀夫は「ナイスガイ」と答えており、スネーク=プリスキンのキャラクターについては影響関係にあることは認めており、盗作とまでは断じていない。

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 今や犯罪増加率が400%という未曾有の状態のアメリカにおいて、ニューヨークはマンハッタン島を刑務所としていたのだが、そこへ大統領機が通過するときにテロリストたちに乗っ取られて、撃墜させられてしまう。大統領は専用のシェルに乗って無事だったのだが、囚人たちは大統領を交渉の材料として使い、身柄の引き渡しを条件に自分たちを解放するように要求する。そんな状況の中で、味方に裏切られて銀行強盗の罪で終身刑となってしまったカート・ラッセル演じるスネーク・プリスキンに対して、 リー・ヴァン・クリーフ演じるボブ・ホークが大統領救出を要請する。ただし逃げないように頸動脈に24時間後に作動する時限爆弾式の薬品を投与された上で。

 よくよく考えると、このような設定は『MGS』や『MGS2』を完全に想起させ、このストーリー自体がゲーム体験が先だった私が映像で復習しているような錯覚にも襲われるところもあるのだが、音楽が意外にも気に入った。

 もう三十年前になってしまう作品に対して、映像の是非を述べても仕方ないのかもしれないが、それでも凝った世界観であることは疑いなく、造形性はしっかりしている。