長い手紙をしまう場所

アルファベット 高校生のときに教科書に抄録されていた夏目漱石の『こころ』を読んだことがある。その抄録部分は前半部分ではなく後半部分であったために、あのとてつもなく長い手紙の部分(「下 先生と遺書」)を読んでいたことになるので、後に『こころ』をきちんと最初から読むまで、長らく私は『こころ』を「下 先生の…