Outside

Something is better than nothing.

『傲慢な花』(2022年)

 モニカ・ミッチェルの『傲慢な花』を観る。Netflix映画。

 アリッサ・ミラノ演じるグレイスはミステリー作家として活躍している。妹に呼び出されて、妹宅に行ったところサム・ペイジ演じる刑事エドと知り合い、デートすることにする。デート後に、家に帰ると妹が殺されていたのだった。妹は高校教師として働く傍ら、SM嬢としてオンラインで働いており、また別れた夫ともトラブルを抱えていた。容疑者を絞ることができないまま、グレイスは自身の経歴を活かし、捜査に加わる。やがて同様の事件が複数発生する。少しずつ妹を巡る関係性を探っていくと、彼女の勤めていた高校生が怪しいことが分かってくる。

 基本的には一本筋なプロットで、格別の破綻もないが、特段の盛り上がりもない。駄作というわけではないのだが、物語的にも格別優れたものではない。

 最終的に犯人は妹の生徒の一人であったわけなのだが、動機はというと自身の母親の機能不全の代替物として見做していただけだったりするので、エロティックな雰囲気が許せなかった、ということになる。学校の清掃員というキャラクターがかなり美味しいところではあるのだが、いまいち消化しきれていないような印象を受ける。