Outside

Something is better than nothing.

『メカニック:ワールドミッション』(2016年)

 デニス・ガンゼルの『メカニック:ワールドミッション』を観る。

 ジェイソン・ステイサム演じる、「メカニック」と呼ばれていた殺し屋アーサー・ビショップは、リオデジャネイロで足を洗って生活していたが、ある日、三人の殺しの依頼が舞い込んでくる。過去の因縁があるサム・ヘイゼルダイン演じるクレインからの依頼を断って逃走し、アーサーはタイのコテージを営んでいるミシェール・ヨー演じるメイの元に逃げ込む。そこでジェシカ・アルバ演じるジーナという女性が、DVを受けていたため助けると、実は彼女はクレインが送り込んだ罠だということが分かるが、彼女の事情を聞くと、彼女も慈善事業で関係する子供たちを人質に取られていることが分かる。彼女の罠に乗る形でクレインの部下を迎え撃つが、ジーナは捕まってしまい、クレインの指定する三人の暗殺対象を殺害していく。だが、二人目を殺したところで、クレインに連絡を取った際、ジーナが自分のいる場所のヒントを送り、場所が判明する。助けに行くアーサーだったが、最後の最後で撃退されてしまう。仕方なく三人目の暗殺対象であるトミー・リー・ジョーンズ演じるマックス・アダムスを殺害しに行こうとするが、結果的に彼と共闘し、クレインに逆襲することを画策する。マックスを殺害したこととし、逆にクレインたちをおびき寄せ、彼らを撃退する。そしてクレインと最後の戦いに臨み、見事に彼を倒すことに成功する。しかし、クルーザーの中には爆弾が。ジーナは脱出ポットによって逃れるが、アーサーは錨をしまう部屋に逃げ込み、爆発する船から逃れるのだった。

 おおむね特段の大きな破綻はないように思いきや、個人的には二度のクルーザー対決は必要だったのかという気がするのと、絶妙にジーナもといジェシカ・アルバの存在意義について悩んでしまった。彼女の姿は美しく、画面に煌びやかな印象をもたらすもので、これは決してジェシカ・アルバの所為ではないのだが、黙々と暗殺していくアーサーが、なぜここまで彼女へのこだわりを見せるのかというところについて、やや疑問が残るような気がする。