Outside

Something is better than nothing.

『ウィンストン・チャーチル』(2017年)

 

 ジョー・ライトの『ウィンストン・チャーチル』を観る。

 ゲイリー・オールドマン演じるウィンストン・チャーチルは政界の嫌われ者であるが、対ナチスとの戦局において、宥和政策を取ったチェンバレン首相の後釜として選出されることになる。リリー・ジェームズ演じるエリザベス・レイトンは、彼のタイピストとして演説などの原稿をタイプする立場にあるが、初日から彼の奔放な性格に翻弄され、職を辞することを決意までする。ベン・メンデルソーン演じる国王ジョージ6世は、チャーチルを最初、苦々しく思っていたが、戦局の悪化に伴い、スティーヴン・ディレイン演じるハリファックス子爵のナチス・ドイツに対する講和路線から、チャーチルの徹底抗戦の路線にシフトし、全面的な支援を申し出る。かくして、チャーチルダンケルクの戦いを初めとした危機を乗り越えることに成功したのだった。

 第二次大戦下におけるイギリスの政治状況を基軸に、チャーチルの人と為りを描いている。基本的には演説を始めとした弁論術の達人としての側面を描きつつ、ナチス、もといヒトラーに膝を屈するか否かといった瀬戸際の苦悩を描いている。

 なかなかに興味深く観ることができた。基本的に食事と酒、葉巻が大好きであり、事あるごとにいずれかが画面の中に飛び込んでくるので、なんというのだろうか、パワフルなのであった。