Outside

Something is better than nothing.

『飢えた侵略者』(2017年)

www.netflix.com

 ロハン・オベールの『飢えた侵略者』を観る。Netflixオリジナル映画。

 カナダのケベックにて、住人が次々とゾンビ状態になっていく。登場人物たちはその不条理な状況をサバイブするために行動を開始するものの、忍び寄るゾンビたちに抗うことができず、次々とやられていく。二人組の男の片割れは、相棒が殺されてしまったことをきっかけに自分の狩猟小屋に戻り、そこで仲間が女を監禁していることに気づく。しかし仲間がやられてしまったことをきっかけに「犬に噛まれた」と主張する手の傷を負った女性とともに逃げだし、その後、女の子を保護し、女性たちの住まう隠れ家に厄介になるものの、ゾンビたちに襲撃されて逃げ出す。彼らは椅子を使ってバベルの塔のようなオブジェを作り出している。しかし意図は分からないままだ。逃げ続ける彼らだったが、最後にはゾンビの大襲撃に遭って、女の子を除き、皆殺されてしまう。ナスカーに乗った若い男とともに、女の子は逃避行を続ける。ゾンビたちはオブジェを眺める。

 Netflix系統のホラー映画というのはどことなくアート的な方向性があるのだろうか、あるいは「真相」というものを必ずしも明かす必要はないのだが、その仄めかしの連続をする傾向があるのか、この映画もご多分に漏れず、そのような方向性の映画だ。

 ゾンビ映画的なものを備えているが、映画自体はかなり音が静かなもので、ゾンビ映画にありがちな仲間がゾンビに噛まれてゾンビになる前に殺すか否か、といった葛藤も、比較的あっさりと終わる。

 最終的にオブジェの謎も説明されないまま、おそらく冒頭がナスカーのレース場の隅でいちゃいちゃするカップルのキスシーンとゾンビの襲撃から始まったためなのか、ナスカーのレーサーが女の子を乗せていく。

 とはいえ、ポストアポカリプスな映像を延々と見せられるのも悪くないといえば悪くないもので、まあまあの出来映えであった。

【関連記事】

 Netflixのホラー系統。

joek.hateblo.jp

joek.hateblo.jp